2001-06-01

上野歩の著書

愛は午後

1冊の詩集を残し、自ら命を絶った林りんは伝説の詩人となった。その息子・リンゴは、姉・かがりへの超えてはいけない感情の一線をまえに困惑する日々を送っている。かがりには少女時代、何者かに誘拐され2日間拘束された過去がある。彼女自身にそのあいだの記憶はなく、トラウマとなっている。姉の肉体への欲望絶ちがたくポルノ小説家となったリンゴは、かがりの空白の時間を埋めようとする。