映画

上野歩の今日もホフク前進

友諠商店(ゆうぎしょうてん)の混沌は、どこまでも『ブレードランナー』だった

池袋駅西口近くの古い雑居ビルに友諠商店はあります。建物の外から4階の窓に大きく店名が掲げられているのが見えるので、すぐに分かります。けれど、そこに向かうエレベーターが見つけにくい。見つけても、すぐには乗り込みたくない。なんか、怪しげなのです。勇を鼓して乗ったエレベーターの扉が4階で開くと、いきなりこんな光景が。そう、友諠商店さんは、ディープな中華食材屋さんなのです。こんな食材も。中華料理といえば、...
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映画と餃子とラーメン~『野生の島のロズ』

ドリームワークスのアニメーション『野生の島のロズ』は笑って泣いて、泣けるエンターテインメントです。いちばん好きなキャラクターは、ガンのキラリに飛び方を教えるハヤブサのサンダーボルトですね。ロボットのロズとキツネのチャッカリが、サンダーボルトの巣穴を訪ねて行くと、エサにした小動物の小骨が散らばっていて不気味なのですが、次の場面ではキラリを雄々しく指導している。もう何年も前のことですが、僕が暮らしてい...
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胡蝶蘭(こちょうらん)その後

1輪だけ花開いた胡蝶蘭。その後、数日かけて3輪が開花しました。新たに花芽がついた蘭の鉢もあります。蘭といえば、思い出す映画があります。『夜の大捜査線』(1967年アメリカ)です。LAの黒人刑事ヴァージル・ティッブス(シドニー・ポワチエ)が、通りすがりの南部の田舎町で殺人事件の捜査を手伝うことになります。偏見や差別に屈せず、彼は敏腕を発揮し、事件を解決に導きます。ティッブス刑事が警察署長(ロッド・ス...
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荻外荘(てきがいそう)

斜面下から荻外荘を見上げます荻窪駅からほど近い荻外荘を見学しました。華族で首相の近衛文麿(このえ・ふみまろ)の旧邸宅です。近衛首相をめぐる政治の舞台となった場所でもあります。縁側から庭を望みます。冬晴れの日で、縁側が暖か杉並区が近衛首相の居住当時の姿に復元し、先月から公開が始まりました。近衛首相は、映画『トラ・トラ・トラ!』(1970年アメリカ/日本)の中で千田是也(せんだ・これや)がおずおずとい...
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映画とラーメン~『グランメゾン・パリ』

映画『グランメゾン・パリ』を観て、昨年89歳で永眠した妻の母のことを思い出しました。妻の母は、キムタクのファンでした。妻と妻の母と3人でキムタク主演の『レジェンド&バタフライ』を観に行った時、ロビーにある『バビロン』のポスターを妻の母が指して、「これ、誰?」と訊きます。ブラッド・ピットでした。ほんと、イケメン好きだったんですね。映画の後はお馴染みのシネコンの隣のラーメン屋さんへ。味噌ラーメンに映画...
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押し迫ってきました

暮れにはお鍋が似合います。で、この冬何度目かのおでんです。映画『駅 STATION』(1981年東宝)の中で、高倉健さん演じる刑事・三上と倍賞千恵子さん演じる居酒屋の女将・桐子は、年の瀬のカウンター越しに熱燗を酌み交わします。この時もおでん……いや、違いました。「イモの煮っころがし、サービスしちゃう」という台詞を思い出したので。今夜、うちはおでんを肴に焼酎のソーダ割です。スダチの果汁をたっぷり絞っ...
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映画とラーメン~『劇場版Doctor-X FINAL』

『劇場版Doctor-X FINAL』を観ました。僕は劇場版の宣伝で毎日のようにテレビ放送している『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』三昧です。いつか、この祭りが終わるかと思うと寂しいような……。『ドクターX』は、この劇場版で最後をうたっていますが、どうでしょう? だって『劇場版Doctor-X 』の『FINAL』なわけでしょ。だから、テレビ版は、今後も続くと見ましたが、いかが?それにしても、この...
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映画とラーメン~『八犬伝』

『八犬伝』を観ました。映画の中で、曲亭馬琴は3度引越しします。だんだん郊外のほうに居を移すのですが、最初の住まい、元は奥さんの実家が営んでた履物屋さんだった2階にある仕事場がよかった。江戸の町の息吹が座敷に入り込んでくるのが感じられて。そういえば、画家の若冲も、青物問屋の跡継ぎを放り出すと、京都の町の真ん真ん中で絵を描いていたそう。映画のあとは、シネコンのお隣のいつものラーメン屋さんへ。今日は味噌...
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『ご近所トラブルシューター』刊行エッセイーー探偵の物語

僕が少年だった昭和は、シネコンなどというものはなかった。市川崑監督の『犬神家の一族』(1976年角川春樹事務所 同監督がリメイクしたほうでなく、1回目の作品)を観たのは、浅草東宝だった。浅草東宝は、長いエスカレーターに乗って客席上部から入場する映画館だった。前方に立ちはだかるスクリーンはダムのごとく巨大で、湾曲していた。中学生だった僕は、父と一緒に『犬神家の一族』を観た。大量宣伝がテレビCMに投入...
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映画とラーメン~『九十歳。何がめでたい』

映画『九十歳。何がめでたい』を観てきました。僕がいちばん映画を観ていた高校生時代には、まずチョイスしなかった作品ですよね。こうした映画を観にシネコンに足を運ぶことに、自らの年齢を感じます。面白かったです。俳優さんは、すべて好演。主演の草笛光子さんの90歳記念映画ということで、ご祝儀なのかゲストが豪華。ゲストの皆さんは、ノーギャラか、草笛さんがお小遣いを渡したのかも。だからあの場面で、オダギリジョー...