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/ 上野 歩
monthly essay / ueno ayumu

ぴー吉 第40回『食卓日記』

挿絵 *月*日
 ひさしぶりに横浜中華街に行って、市場通りにある、はじめての店に入る。
 大好きな中華ハム、蒸し鶏、クラゲといった冷菜でまず中瓶のビール。そのあと温かい紹興酒にする。テンメンジャン、千切りきゅうりといっしょに薄餅で包んで食べる北京ダックはあまりにぺらぺらで味がわからなかった。皮むき車エビ、生ホタテとアスパラ、牛肉など、炒めものはどれもだいたいおいしい。みんな中華料理特有の皿からはみださんばかりの盛りつけでくる。台湾のひとらしい若い女の子の店員さんが、ごんッごんッと、音たてて料理を置いてくのも中華街っぽくて気分だ。
 コースのほかにとった春巻きが具だくさんでおいしくて、シュウマイといっしょに生のを買っていくことにする。
 帰りに民芸品店で孫悟空のお面を買う。
 お面は、仕事をする部屋の鬼門(北東)の方向にかけた。東京の鎮守は山王社で、そのお使いが猿だというのを読んだことがあるからだ。

*月*日
 到来物のスモークサーモンをベランダのプランターで育てたルッコラといっしょに食べる。
 近所の市場でアジを10本250円で買い、家内が三枚におろして押し鮨をつくる。
 エジプト旅行をした方からいただいた大理石のおちょこで冷酒を飲んだ。やはり、おみやげの、ちいさな飾り瓶に入った香水を仕事机の上に置く。

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