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/ 上野 歩

ぴー吉 第220回『市役所なのにココまでするの!?』トーク(後編)

上野歩が刊行した、いきなり文庫化お仕事小説『市役所なのにココまでするの!?』(双葉文庫/¥690+税)が好評です。装画を担当していただいたイラストレーター・前田なんとかさんとのトーク、その(後編)をお楽しみください。
※この対談はリモートで行いました。
※前田なんとかさんのサイト「Maeda NANTOKA illustrations」
 https://nantokamaeda.jimdofree.com/

・女性主人公を描くということ

挿絵 挿絵

前田:『市役所なのにココまでするの!?』の舞台となる町のモデルが、工場の多い“綾瀬”と聞いて、てっきり東京・足立区かと。自分は隣接する北区出身なので、そう思って読み進めていました。そしたら、描かれている背景が自然が多く、ほのぼのしていたので、「ん?」って(笑)。

挿絵

上野:『就職先はネジ屋です』(小学館文庫)の取材でお会いした神奈川・綾瀬市にあるネジ工場の社長に懇意にしていただいてます。綾瀬市は、神奈川県有数の工業都市なんですね。で、その社長に、『きらら』で連載準備中だった小説のために鋳物屋(いものや)さんを紹介していただこうとしたところ、「ウチの市役所が一生懸命だから、そっちを紹介しよう」と。で、会った市役所の方々というのが、作業服姿だった。

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前田:カッコいいいですよね、作業服グッときます。市役所の方が着られているところから、小説を書こうと思う着眼点もすごいですけど、テンメーちゃんは若い女子です。心情とかが、女性目線で書かれていますね。工場は取材できると思いますが、上野さんはなんで心情が分かるのかと不思議でした。

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上野:主人公を女性に設定しているのは、文芸の読者は女性がメインだと考えるからです。若い女性を描こうとするのではなく、人を描こうと心がけています。でも、女性主人公を書くことが多く、名前の印象から、女性作家と間違えられることが多いです。取材で待ち合わせして、男の僕が現れ、がっかりされたこともあります。

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前田:なるほどです! 先方のガッカリ感も面白いですね。 ところで、ご自分のキャラを乗せて書くこともあるんでしょうか? あったとしたら、今回は誰が一番近いんでしょう?

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上野:若い女子を主人公に選ぶところからしてそうなんですが、自分とは切り離して描きますね。自分に近いキャラクターも、特にいないかな。でも、生身の人間が描くのが小説ですから、すべての登場人物に少なからず自分が反映されてるのかもですね。

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