上野亭板長

上野歩の著書

削り屋

歯学生だった剣拳磨は、親の敷いたレールに逆らって大学を中退し、東京にやってきた。そして、歯学部実習での「削り」つながりで、飛び込みで下町の金属加工会社に就職する。削りには自信のあった拳磨だが、大学でやってきたことが全く通用しなかった。しかし夢中で取り組む内、手作業による削りの仕事が自分に打ち込める世界だと気づく。やがて、社長に技能五輪全国大会を目指すよう言われた拳磨。そこに、中学の頃から立ちはだかってきた神無月グループの御曹司・神無月純也が現れた。自分の会社から多くの選手を出場させた神無月。拳磨は、頂点に立てるのか。
上野歩の著書

鳴物師 音無ゆかり 事件ファイル

若者に大人気の女性シンガーソングライター小鳩アイが、突然大ヒット曲「想い」をまったく歌えなくなった。 そこには、作詞にまつわる親友との悲しい過去が隠されているのだが…… 次々と発生する謎に満ちた事件を、ゆかりは解決することができるのか? そして、彼女の力と血脈にかかわる、忌わしい闇の真相は!? ニューヒロインが挑む、新感覚サイコミステリー!!
上野歩の著書

ふれあい散歩 じんわりほのぼのエッセイ

なにかにつけて「うれし~」というのが僕の口癖らしい。週末に自分で掃除したての一番風呂に浸かると、「ふー」という満足のため息とともに「うれし~」の声が出る。干したての布団にくるまると、足をばたばたさせて「うれし~」。朝、カーテンをあけて、晴れでも、雨でも、そこに空があるだけで「うれし~」。なんでも「うれし~」と感じること、それは僕の数少ない取り柄なのかもしれない。おとなになると、毎日がハレの日ばかりとはいかないのが人生である。それでも、「うれし~」と感じるちいさな出来事があれば、むしろそうしたことをどん欲に発見してゆくことで、日々の色合いはかわってゆくのではないだろうか。(「あとがき」より)味があって、少し懐かしくて、あたたかいお話がたくさんつまった初のエッセイ集。上野家の食卓レシピ集付き。
上野歩の著書

愛は午後

1冊の詩集を残し、自ら命を絶った林りんは伝説の詩人となった。その息子・リンゴは、姉・かがりへの超えてはいけない感情の一線をまえに困惑する日々を送っている。かがりには少女時代、何者かに誘拐され2日間拘束された過去がある。彼女自身にそのあいだの記憶はなく、トラウマとなっている。姉の肉体への欲望絶ちがたくポルノ小説家となったリンゴは、かがりの空白の時間を埋めようとする。
上野歩の著書

チャコールグレイ

それぞれが美しい、鮮やかな色彩の絵の具であっても、それらをすべて合わせると灰色になる。晴れた日曜日の午後、彼女は僕のところにやってきていて、窓をあけて導き入れたチャコールグレイの猫をやさしく膝の上で抱きながらそんなことを言った。前夜に3月の雪が降った北の丸公園で、僕は彼女に最後にもういちどだけ会った。書き下ろし青春小説。
上野歩の著書

恋人といっしょになるでしょう

第7回小説すばる新人賞受賞作。