
昨日は友人が主催する『芥川也寸志生誕100年記念コンサート』に行ってきました。
懐かしかったのは「映画版組曲『八つ墓村』」ですね。
1977年の公開当時、邦画は2本立てから超大作と銘打つ1本立て興行に移行する時期でした。受験勉強に身が入らなかった中3の僕は、東銀座にあった松竹セントラルで『八つ墓村』(松竹)を観ました。松竹セントラルは、洋画のロードショー館なのですが、話題作だったので封切り劇場に選ばれたのでしょう。
組曲の「惨劇・32人殺し」を聴いているうちに、額に懐中電灯を鬼の角のように括りつけた白塗りの山崎努が、無表情で殺戮を繰り返す場面を思い出しました。市川崑の横溝ミステリーより、ホラー色の強い作品でした。
金田一耕助を演じているのは渥美清。シリアスな役なのに、登場すると客席から笑い声が湧いたのを覚えています。
『飢餓海峡』(1965年・東映)でも、刑事役の伴淳三郎が登場すると客席に笑いが広がったとか。
これは喜劇俳優としての宿命というべきか、勲章と呼ぶべきか。
