近頃は高級品になったクジラベーコンですが、僕が子どもだった昭和の食卓にはよく登場したものです。
伯父が捕鯨船(ほげいせん)のボースンだったので、長い航海が終わると、父が運転するクルマで晴海ふ頭までよく迎えに行きました。その晩には、伯父と父がクジラベーコンを肴に、南極の氷でウイスキーの水割りを飲んでいましたっけ。ベーコンは、食紅がついていない白っぽいままです。
今宵は、カツオ節と海苔をまぶしたカズノコ、油揚げをかりっと炙ったおきつね焼きとともに、久しぶりにクジラベーコンを味わうことにします。
お酒は、人生の先輩から頂戴したにゃんかっぷ純米吟醸です。